|
自分だけのsound
collection
細見浩三
|
核爆発
平成11年6月20日放送 NHK 新アジア発見「カザフスタン」より
|
|
ロシアとモンゴルの国境付近に広がる大草原、
放牧された牛の群の向こうに軍艦の艦橋に似た廃墟が見える。
旧ソ連核実験場跡。日本の四国ほどの面積をもつ巨大な実験場だ。
ソビエト連邦崩壊までの間に延べ40回の核実験が行われた。
死の灰を浴びた村では、悲痛な叫びが今も耐えない。
しかし、 広島、長崎、チェルノブイリのように
人々の記憶から核の恐ろしさは、
時間と共に色あせていく。
|
連結
平成11年6月13日放送 NHK 新アジア発見「中国」より
|
|
映画の都市、アジアの摩天楼、香港。
そこを訪れる観光客やそこに暮らす人々の胃袋を満たすために、
中国全土から食材列車が往来します。
牛を乗せた列車、豚を乗せた列車、野菜を乗せた列車それぞれの食材列車が、
それぞれの地域より香港をめざして発車します。
そして途中の駅でばらばらだった食材列車が連結して、
一つの大きな食材列車となって香港をめざすのです。
今日も広大な中国大陸を
香港で出会う笑顔のために食材列車は走っていることでしょう。
|
馬の群
平成11年9月5日放送 NHK BS列島スペシャル「アジアの架け橋」より
|
|
野生の馬が群をなして雄壮に疾走するモンゴルの大草原。
そこに忽然と姿を現す首都ウランバートル。
その街のあちこちに家を追われた子供達が、目立つようになりました。
1992年、モンゴルは社会主義から資本主義へと変わり、
これに伴い、工場の閉鎖、失業、家庭不和、
夜逃げ家族の様々な事情が子供達の身にふりかかった為です。
その子供達の中の一人、オドンテェテェグ18歳。
職を無くした父親が引き起こす家庭不和が原因で15歳で家を出ました。
オドンテェテェグとはモンゴル語で「星の飾り」という意味。
私には、モンゴルの大草原を雄壮に走る馬の群が、
生きていく方向を見失ったモンゴルの人々のように思えました。
|
DNA
平成10年12月24日放送 NHK FMシアター「ふたりだけの秘密」より
|
|
自転車通学の真一君は、多感な思春期の高校生です。
生物の授業で習ったDNAのことや◯◯先生と◯◯先生の不倫話、
はたまた自分が思いを寄せる女の子の気持ち、
自分に近づこうとする謎の青年。
子供から大人へと成長するさまざまな刺激を真一君は、
通学時の自転車の上で思いを募らせていたことでしょう。
多感な思春期の真一君が想像するDNAの音は
こんな感じだったのかもしれません。
|
街音
平成10年8月14日放送 NHK 夏期特集「点と線を追え!」より
|
|
推理小説の巨匠、松本清張。
彼の生き様を描くドラマ「点と線を追え!」のロケが、
平成10年7月博多祇園山笠で有名な櫛田神社の近くのビルを借りて行われた。
ビルと言っても昭和20年代に建てられた3階建ての古いビルで、
取り壊し寸前の状態で放置されたものでした。
しかし、昭和初期に建てられたとあって内装は、
ドーム型の天井といった感じの大正ロマン風な様相を残していました。
この「街音」は、そのビルの屋上で聞こえていた喧騒です。
約1年後、
たまたまロケ現場となっていたビルの近くを通る機会に恵まれました。
懐かしくなって行ってみると、そのビルの姿はありませんでした。
取り壊されてちょっとした原っぱになっていました。
|