イントロダクション
平成10年5月7日。“新アジア発見”のMA中、番組の制作統括より6月からクランクインするドラマのスタッフミーティングを午後8時より行う召集命令が出された。

スタッフのほとんどは前回の“ドラマ新銀河・愛情旅行”と同じだ。久しぶりに悪態どもが顔を合わせることになる。

【番組のねらい】はこうだ。

8月4日、北九州市小倉北区で松本清張記念館が開館する。番組は、清張に関する膨大な資料が整理されたのを機会に、社会派推理小説の巨匠・松本清張の世界を、名作『点と線』を通して描くものである。

ディレクターの“野猿”井上が挨拶をする。

「今回の番組の形式は『ドキュメンタリードラマ』です。ドラマとドキュメンタリーが渾然一体となったものです。ドラマ部分の演出は私、井上剛が行い、ドキュメンタリー部分の演出は、近藤大が行います。それで、内容としましては北九州市の某雑誌社で、編集部員たちが小説『点と線』の解剖に挑みます。推理小説はどのように作られたのか?様々な資料、証言を手がかりに、その秘密に迫り、清張が放ったメッセージを探っていく。清張の頭脳を推理するといったところです。」

演出の話が終わり、撮影ポイントやスケジュールなどのミーティングが続行され、スタッフ一同7月のドラマのクランクインに足並みを揃えたのでした。
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